(S:千田堅吉さん)
−今現在はその新しい板木のデザインというのはされていないのですか?
S: (英国での)シンポジウムでもそういう質問があってね、新しい板木はこさえないんですか?って。それで今650の板木があるのを、実は全部は使い切ってないのが多くあってね、この上にさらにプラスするっていうのは、先祖の人もやったんやからやるべきかなっていうのも一つの考え方です。でも、今も使い切ってないものを今の時代感覚で配色を変えることによってまた違ったものができると思うし、せっかく先祖が淘汰されたものを残してくれた板木をもっともっと活かすことの意義の方が大切かなってね。
−先祖の残したものを守っていくということでしょうか?
S: 守るっていうより、守ると同時に活かす。これが今の唐長のやるべきことと思うよ。 |