(A:佐藤あやこさん)
−唐長に関わったきっかけはどんなことですか?
A: 大学でグラフィックデザインをやっていて、卒業後は印刷会社に入社しました。そこでは自分の思っている色を紙にいかにだすことができるのか制作を続けていたけれども、やっぱりどこが違うと思い始めていました。育ちが山形という所で常に周りには山や川などの自然がおおかったこともあり、ここ(印刷会社)じゃないなぁと思っていたんです。
−山形で育ったんですか、自然が多いですよね。
そうなんですよ。働いているときも、どこかに自然のものが美しいという気持ちがあったんですね。自然と人が関わってできる美しいものがつくれたりする。私はそういったものをつくりたかったんです。その時から唐長の本が気になっていて、職が決まらない状態で京都に行ってみようという事になったんです。
−仕事も決まっていなかったんですか!?
はい。それで三条のサロンに訪ねたんです。そのときはじめて唐紙を見て心がうたれましたね。和紙、ふのりなどの自然のものが集約されてできたものが目の前にあったんです。そしてご主人の本をもらって次の日もまた修学院の工房におじゃまして職人さんなどとお話してやはりここしかないと思ったのがきっかけでしょうか。 |