(Y:伊藤ようこさん I:千田郁子さん)
−唐長に関わったきっかけは?
Y: ものづくりへの憧れで京都へ来て、まずは社会に出て働こうと着物の問屋さんで働いていました。でも仕事の内容ややりがいに疑問を感じるようになったんです。京都にいるからこそできることが他にあるのではと悩んだ結果、仕事をやめました。ちょうどそのころ四条のCOCON烏丸のビルができて、お店にポストカードなどを買いに行ったりしている時にたまたまスタッフ募集の張り紙をみて、『ふっと』、ひかれたんです。
スタッフの方に三条両替町インテリアサロンのことを聞いてすぐに行きました。(三条のサロン)ではたまたま奥さん(千田郁子さん)とお話しする機会がありまして2時間ほどお話をして、しぼんでいた気持ちがここしかないのではないかと思いました。
それからすぐに修学院のほうに行き、『歴史がある、唐紙の文化を時代の変わっていく中で、どうやって人々に伝えていけるのか』、奥さん、ご主人が工夫されてきたお話を聞いて、さらに気持ちが惹かれていきました。
−運命的ですね。
そうですね。もし三条のサロンに他のお客さんがいたら挨拶程度で終わっていたかもしれないですし。奥さんからはすごいエネルギーを感じるとともに力をもらい前向きになれました。
−郁子さんはそのとき伊藤さんへどのような印象をうけましたか?
I: 唐長というのは外に居てる時はすごくいいなと思う、でも一度うちに入ってしまうと、またよその芝生がいいなぁって思うようになることが多いんですね。だから私は外から入りたいと感じていたときの思いをどこまでももち続けることができるかどうかを見ているんです。その日は雪が降っていて、この子は五条から三条まで自転車できてそのまま修学院まできたので、この子はその気持ちを持ち続ける事ができるなぁと思いましたね。
−雪の日の出会いですね(笑)
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